美波×矢沢 非二元ファシリテーター対談

矢沢:

まずは、美波さんがファシリテーターになろうと思った動機から聞かせてください。


美波:
もともと真理とかを求めてきて、本当の自分って何だろう?とか、なぜ苦しみがあるのか?とか、そこに一番興味があって…
その一方、世の中には心理学とか、コーチングとか、いろんな手法がありますけど、それだとやっぱり決着がつかないというか、キリがないというか、苦しみから解放されない。
だから、本当の自分に目覚めることに携わる仕事がしたいなと思っていました。

矢沢:
なるほど。

美波:
でも、覚醒してる人とか、悟った人とか、セッションしたりしてるじゃないですか。でも、自分の中では、まだそういうのじゃないから、それはできない。
それはエゴを強化することみたいな感覚もあって…

矢沢:
そうだよね。
世の中には「悟った人」と「悟れていない人」がいるという分離の思い込みを強めてしまうことになるしね。

美波:
だから、最初はやってはならぬ、ぐらいの思いがありましたね。

矢沢:
それがいつから、やってみてもいいことに変わったの?

美波:
「これやりたいな」で、まず、非二元ファシリテーターの養成講座に行って、「あー、これならな」って言う、感じがしてきて。

矢沢:
「私がやっていいんだろうか」と言う感覚は今でもあるの?

美波:
ないです。

矢沢:
何がきっかけで変わったんだろう?

美波:
まず、私がやるんじゃないなって(笑)

矢沢:
ははは、確かにその通りだ。

美波:
クライアントがきたら、私がどうにかして、いい方向に持っていかなきゃいけないとか、そういう思い込みがあるとできないんですけど、そういうものではないってことが、トレーニングの中でわかるようになってきて。

矢沢:
社会的常識としては、お金をもらってセッションをやってる限り、必ず結果を残さないとダメっていう強烈な固定観念があるしね。

美波:
そうです、そうです。お金というものは、結果を出した対価としていただけるもの。だから、そのために知識をどんどん増やして、アドバイスできるように勉強しないとお金をいただけない、という常識に私も縛られてました。

矢沢:
そうだよね、結果が全てという、社会から押し付けられた常識によって、多くの人は余計なプレッシャーを相当感じながら働いてるもんね。
でも、それじゃ仕事が苦になって楽しめなくなる。

美波:
実践編で練習していく中で、自分もそうだったなって、どんどんふに落ちていきました。

矢沢:
美波さんが合格になった時のセッションを見ていた時、美波さんにはもうそういうとらわれが全然ないなと、すごく伝わってきた。
自分の経験を通して、結果への執着が苦しみの原因になっていることをちゃんと見抜けているから、同じ経験をクライアントにも提供できるようになっていたもんね。

美波:
自分の思考を眺めていると、結果をうまくコントロールしなければ、仕事も人生もうまくいかなくなってしまう、というとらわれが、だんだんなくなってくるじゃないですか。

矢沢:
そうだね。私たちは、将来を見通して、今日の行動をちゃんと制御していかないと、将来、幸せになれない、と知らず知らずのうちに教育されてきた。
でも、未来の出来事を予測することなんてそもそも不可能だし、こんな考えを信じたままでは、結果を出せた時しか、喜びや幸せを感じられなくなってしまう。
でも、それは一時的に感じられる興奮であって、幸福とは何の関係もない。
そういう意味で、僕は、コロナによって、誤った信念から目を覚ますいいきっかけになるんじゃないかと思ってる。

美波:
そうですよね
コロナが流行してこんな風になるなんて、誰も予想してなかったし…

矢沢:
現実は、私たちの予測を超えて常に変化し続けている。
これに対して、私たちの意識は、感染を広めないように、外出を控えたり、マスクをつけたり、手指を消毒したり、目に見える部分にばかり向いていて、ある程度の対策や予防をこうじることはできても、この先、自分の仕事や人生はどうなってしまうんだろう?という、内面で起きている動揺については、まったく対応しきれず、日々、これからどうなってしまうのかという不安にさいなまれながは、日々を過ごしてしまうことになる。
だから、そこに非二元のセッションをやる意味があると思ってる。

美波:
そうですよね。状況にかかわらず、いつもここにある「気づき」からくる安心感は、状況や結果をコントロールした結果として、もたらされるものじゃないですもんね。
結果をコントロールしようといろいろ頑張ってきたけど、いまだに苦しんだまま日々の喜びを見いだせない人に、あなたが求めているものは、そっちじゃなくて、ここにあることを気づけるようになるセッションをしていきたいですよね。

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